それは脳内分泌物だ。
人に抱かれている時、キスを交わしている時、行為の時に分泌される。
それは快楽成分である。
その物質が分泌され続けている間、人は多幸感を味わう。
それは全身を蝕む。
分泌され続けると、それに依存し、やがてそれ無しでは生きられなくなる。
わたしはそれを浴び続けた。
もうそれなしでは生きていけない。
息も儘ならない。
どうしようもなくそれが欲しくなって、震えて、涙が滲み出てくる。
どうやっても治療できない依存症は、どんな薬も効かないから、
またそれを求めて、依存度を深めていく。
今日も
明日も
それでわたしが幸せだから。